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腹腔鏡下前立腺全摘除術を施行するにあたっての指針

日本泌尿器科学会と日本Endourology・ESWL学会は、腹腔鏡下前立腺全摘除術に関する事故を重く受け止め、会員が各施設において独立した術者として始めて本手術を施行する際に、どのような準備をし、手続きを踏むべきか、具体的指針をまとめました。もとより、新しい臨床技術の開発と導入は、ヘルシンキ宣言や世界医師会医の倫理の国際綱領の精神の下に行われなければなりません。会員各位におかれては、本手術の安全な施行のために本指針を遵守してください。

日本泌尿器科学会理事長 奥山明彦
日本Endourology・ESWL学会理事長 内藤誠二

  1. 恥骨後式前立腺全摘除術(開放手術)の術者としての十分な経験を持っていること。
  2. 日本内視鏡外科学会が定めた「内視鏡下外科手術施行にあたってのガイドライン」を満たし、腹腔鏡下腎摘除術あるいは腹腔鏡下副腎摘除術を術者として20例以上経験し、これらの手術を独立した術者として安全に行える技術を持っていること。
  3. 左右の手で自在に腹腔鏡下縫合手技が行える技術を持っていること。
  4. 腹腔鏡下前立腺全摘除術を助手として5例以上経験していること。
  5. 腹腔鏡下前立腺全摘除術に習熟した医師の指導の下に、術者として腹腔鏡下前立腺全摘除術を5例以上経験していること。
  6. 上記の臨床経験と修練によって、腹腔鏡下前立腺全摘除術において、開腹手術への移行の決定とそのタイミングの判断を十分に理解し、独立した術者になりうると指導した医師が判断していること。
  7. 腹腔鏡下前立腺全摘除術について、その長所、短所、合併症、当該施設での成績を含めて十分なインフォームド・コンセントを得ること。
  8. その他:病院長/施設長の許可を得ること。

なお、参考のために、日本内視鏡外科学会が定めている、「内視鏡下外科手術(腹腔鏡手術)施行にあたってのガイドライン」、ならびに世界医師会の各種倫理規定をHPに掲載しましたのでご参照下さい。

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